甲冑研究室【当世具足着用法】
まず①のように白小袖(白衣)と襦袢を着用します。 そして②のように「鎧直垂」という装束を着ます。鎧直垂とは直垂の一種で、通常の直垂とは違い、袖が広がっていない直垂です。 頭には「引立烏帽子」という折烏帽子を着用します。そして小道具として軍扇、脇差(鎧通しでも可)を腰に差します。 【ワンポイント】 ●白小袖は筒袖という袖の広がっていないタイプがお勧めです。 ●当世具足の場合は鎧直垂でなくとも結構です。作務衣を使用される方も大勢いらっしゃいます。 ●引立烏帽子の他に陣鉢を着ける場合もあります。 |
次に足袋および草鞋を履きます。そして弓懸(ゆかけ) という手袋を着け、鎧直垂の袖の紐をくくります。また裾の紐もくくります。それからハバキという脛を防護する布を巻きます。そして三具(篭手、佩盾、脛当)を着用します。この状態を「小具足」と言います。また陣羽織を着用すると④のようになります。 【ワンポイント】 ●篭手は慣例上、左から着用します。 ●佩盾の腰の部分に穴があります。その穴から内部に紐を通し、結びます。そうしますと安定感が増します。 ●脛当は一度後ろで一重結びをしますと、ほどけにくくなります。 |
さて次にいよいよ鎧と太刀を佩きます。鎧は腰の紐で固定させます。その前に軍扇と脇差を抜きます。好みにもよりますが、陣羽織を鎧の上から羽織ると格好良いです。 【ワンポイント】 ●鎧は座って着用すると楽です。要領はランドセルを背負うようにすると鎧の負担は軽減されます。腰紐を巻く際は鎧を上に持ち上げて結ぶことをお勧めいたします。そうしませんと肩に鎧の重さが負担されます。 ●脇差ですが、腰紐を着ける際に着けると良いです。脇差の鞘を×(クロス)させます。腰紐の結びは人それぞれですが、背後で結ぶと脇差が着用しやすいです。 ●甲冑一式に付いている飾り紐がありますが、鎧を安定するには不充分です。長めの紐もしくは腰紐を購入しましょう。 |
最後に兜を被り、完成です!! 【ワンポイント】 ●現代甲冑の兜の裏には布が張られていますので、引立烏帽子は脱いで被ります。 ●小道具には他に軍配、采配、鞭など多種多様あります。それぞれの好みに合わせてオリジナルティを出してみましょう。 |