手作り甲冑奮闘記【本小札白糸妻取二枚胴具足】

【本小札白糸妻取二枚胴具足】
小札







「新素材で本小札をやってみたい」そうした思いから今回の甲冑を製作しました。作り始めたのは2011年9月。当初は年内に完成するかな、と予想していたのですが…半年以上かかってしまいました。今までの中で最長の工作期間となりました。いよいよ小札作りおよび板編みです。2000枚近く作ります。…手が死にました^^; 小札作り・見本製作・高さを合わせた板切り出し・見本で型取・彫刻刀などを使い、切り出し・千枚通しで穴を開ける(表裏)・アイロンで形を整える板編み小札を編みます。密着度を高めるために紙紐を使用。またより本物感を出すために針金ではなく、竹を使用。かなり本物のように仕上がりました。・竹に小札を編んでいく・木工ボンドで紐・竹部分をコーティング(半日)・カシューで塗装(一日乾燥)
喉輪





今回は喉輪も製作いたしました。芯になる竹ですが、喉輪としころは円柱のものを使用しています。
それなりの形になりました。















縅作業いよいよ縅作業です。今回は妻取縅でしたので、結構楽しかったです。菱縫いちなみに草摺最下層の小札は長めに作っています。
コハゼ







今回の大成功としてはコハゼがあります。ダッフルボタンを使用しています。ただダッフルボタンはグラインダーで削り出し、本物に近づけました。バナナタワーよりも加工がしやすく、入手も簡単ですので、お勧めです。ちなみに壺板や佩盾の踏込で使うコハゼはベビー用のダッフルボタンを採用しました。
当世袖



袖止の紐は念生さんの甲冑を参考に製作しました。妻取縅も上手くいきました^^
金物







今回も彫って(描いて)みました。柄は龍。源氏に伝わる「八龍の鎧」に因み、八匹の龍を描いています。また本物感を出す為に小札を挟むようにしてみました。付着はタコ糸を使用しています。総角鐶はコンパスを使用し、三枚ほど重ねて製作しています。
裏地貼











胸板・矢止材料は質感を出すために厚紙を使用します。・切り出し・布プリントで革部分プリント・晒し布を貼り付・布プリント貼り付・飾り紐貼り付・鉛シートを覆輪として使用裏地麒麟模様を使用しました。今回は貼り付に苦労しました。






























鉢切り出し簡易式の工事用ヘルメットを使用します。中の突起物は思いきって取っちゃいましょう^^ヘリなども切っていき、形を整えてしまいます。塗装プライマー、そしてラッカー系のスプレーで塗装します。烏帽子引立烏帽子を見ながら製作します。どうやって作ったのか、よく覚えてません(爆)烏帽子の感じを出すために洗濯ネット二枚使います。また所々紐で固定化します。カシュー塗装洗濯ネットを接着させるためにカシュー塗装します。スプレー塗装金のラッカーで塗装します。ですが、金ですと色が気に入らず、真鍮色を混ぜてみました。庇製作当初、金で縁どりをした庇を作りましたが、気に入らず作り直し。カーブも鋭くしました。突起物は水道管などの接着剤を使用。その後、カシューで塗装し、さらにメタリックカラーで軽く塗装して質感を出してみました。庇と鉢に大きな隙間が出来ていましたので、晒し布を木工ボンドでコーティングしてみました。シコロ大甲冑展で拝見しました毛利輝元公の三枚に分かれたシコロを採用してみました。裏地茶の晒し布を使用しました。鉢巻金の鉢巻を使いました。ですが、そのままですと色が合わないので塗装することに。まず木工ボンドで布地を固め、その上から金塗料を塗りました。ちなみに結び目は総角結びです。 引き回し輝元公の白バージョンをイメージしました。短髪の白カツラを使ったのですが、足りませんでした。そこで手作り甲冑初号機から拝借しました^^; その後は散髪屋さんのようにジョキジョキと整えることに。思わず「お客さん、痒い所はないですか?」と声掛けしたくなりました^^;;紐取付顎紐の先端は解けないように糸で巻き付けました。
篭手





パーツ製作今回は丸みをつけてみました。また佩盾は模様を刻むこともしてみました。鎖部分は洗濯ネット使用です。手甲は水道管の接着剤を使用しながら造形してみました。洗濯ネットですが、二枚折にします。塗装カシューで塗装です。家地とても美しい綸子を使用。裏地は茶の晒し布です。
佩盾



腰紐黒の晒し布を使用しています。実は一回失敗してしまいましたので、二重構造になっています。踏込今回は踏込も作ってみました。
脛当





今回も亀甲鉄を再現してみました。ですが、形が上手くいかず、これも苦戦しました^^;









とにかく今回は時間がかかりました。幾度も失敗し、嫌になることも度々でしたが、何とか完成し、ほっとしています。







今回の甲冑の設定は次のようになります。【時代】戦国後期【持ち主】伝足利将軍家(上杉政虎公献上品)【伝承】関東管領就任の御礼として上杉政虎公が足利将軍家に献上したと伝えられている。白糸妻取縅は足利家祖の尊氏公所用大鎧に因み、かつ源氏に伝わりし八龍の鎧の如く、八尾の龍が金物に彫られている。一方で政虎公愛用の折烏帽子型兜を連想させる変わり兜となっている。

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